2011年01月07日

予算編成と外為特会

という訳で、若干賞味期限切れのバードカフェおせちみたいなネタでございますが、
去年まで激アツだった予算編成を振り返ってみようという趣旨のエントリーです^^

1.これまでの経緯

政府におかれましては、昨年6月に「中期財政フレーム」ちゅー、
1.「基礎的財政収支対象経費71兆円以下」
2.「新規国債発行44兆円以下」

を柱とする財政運営ルールを閣議決定いたしまして、平成23年度予算もこの趣旨に沿って編成されることと相成りました(`・ω・´)

そんで先月、政府予算案が閣議決定された訳でございますが、
中期財政フレームを守るために相当の努力の跡が見られて僕は感涙を禁じえませんでした。

2.いろんな工夫

財務省におかれましては、予算案の随所に技巧の限りを尽くしてございましたが、やはり我々の度肝を抜いたのは、税外収入7.2兆円の確保でございます。
僕なんかは内心「中期財政フレームなんて初年度から反故にするに決まってるお!(^ω^ )」とか思ってたクチでございましたので、正直スマンカッタ。

何がビクーリって、まず基礎年金国庫負担1/2維持の財源に、(年金と何の関係も無い)鉄運機構の剰余金1.2兆円を持ってきたことですが、それ以上に、外為特会の剰余金を全額取り崩しつつ、財務省から異例のステートメントが出たことに大変ビクーリ(゜∀゜)しておりますので、その辺りをテーマに今回のエントリーとさせていただきます。

3.外為特会についての例の報道発表(2010年12月22日)

ステートメントの概要は次のとおり^^
i)外為特会の積立金が中長期的な必要水準(現在の試算では、保有外貨資産の約30%)に達していないことから、当分の間、毎年度の剰余金の30%以上を外為特会に留保し、積立金の保有外貨資産に対する割合を中長期的な必要水準に向け高めていくことを基本としつつ、外為特会の財務状況や一般会計の財政状況も勘案して一般会計繰入額を決定することとする。

ii)ただし、現行の中期財政フレームの期間(23年度予算から25年度予算まで)においては、外為特会の内部留保額を段階的に増やしていくことを目指しつつ、一般会計の財政事情に最大限配慮し、剰余金の一般会計への全額繰入も含めて検討する。

奥さん、i)で書いてることとii)で書いてること全然違うじゃないですか?!という突っ込みは置いておいて(^^)
そもそも外為特会の剰余金を全額一般会計に繰り入れることは妥当なのだろうか?

4.外為特会の剰余金について

gaitame.png

上の画像でご案内のとおり、外為特会の剰余金というのは「保有する外国債券等から生ずる利子収入と同額のFB(今はT-Bill)を発行して調達された円貨」です(ちなみに何でこんなことをするかというと、外貨を円に両替すると円買介入になっちまうからです^^)。

てゆーことは、結局「剰余金」と言っても、「政府債務」の一種に過ぎず、それを一般会計に繰り入れて長期国債発行を抑制しても、maturity transformationをしてるだけで、財政健全化とは何の関係も無い数字合わせじゃねーのかお?(^ω^)ということに・・・。

また、財務省自身が上述のステートメントでしたためていることからもご案内のとおり、積立金が望ましい水準(保有外貨資産の3割)に達していないため、外為特会は、昨夏の円高による外貨資産の急激な目減りにより、15兆円規模の債務超過状態となりました(2010年9月末時点、下図)

gaitamebs.png
(出所)財務省


5.結論めいたもの

「中期財政フレーム」というのは、財政健全化に向け、方向性としては一定の評価ができる枠組みとなってはおりますけども、税制の抜本改革が封印されている限り、単なる数字合わせのテクニックに終始せざるを得ないクソゲーにすぎないお・・・(`;ω;´)
posted by あうあう at 22:01| Comment(0) | 財政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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