2011年11月23日

今後の米国経済は如何なるものぞ

早いもので、もう今年も終わりが見えてきましたが、市場の関心はすっかり欧州です。

夏ごろに米国のdebt ceiling引上げ問題で、S&Pの信用格下げが起こり、
金融市場が大きく動揺していたのも、何かこう、過去のことのようにも思われます。

しかしながら、週明け、米国のSuper Committeeの破談というニュースが飛び込んできました。

これは、今夏、debt ceilingを2.1兆ドル引き上げる際、米議会・ホワイトハウスで合意した条件の1つ、
「最低1.2兆ドルの追加削減策を、11月23日までに作成することを、超党派委員会(Joint Select Committee、通称"Super Committee")に義務付ける」
がオジャンになったということでございます(もう1つは、「今後10年で9170億ドルの財政赤字削減」)。

Super Committeeのメンバーは、民主党・共和党の議員からそれぞれ6人ずつ選ばれましたが、
民主党:富裕層増税(所得税中心)を主張。一方、社会保障費の削減には反対。
共和党:富裕層増税に反対。年金や医療保険の大幅な縮減を主張。

という対立点をはらんでおりました。

今後、考えられる影響としては、以下の2点であると存じます。
1.2013年から、1.2兆ドル分を9年かけて、国防費や公共インフラ・教育などの経費から原則一律で強制カットする「トリガー条項」が発動する。
2.財政赤字削減へ向けた政治的意思が弱いと受け止められ、格付会社が信用格付けを引き下げる可能性。
1に関しましては、削減額の半分を国防費カットで賄うので、防衛政策に大きな影響が及ぶため、安全保障に懸念が生じますし、これに抵抗する共和党の議員の間では、同条項を無効化する法案を提出しようとする動きも見られます(しかし、オバマ大統領はそうした法案に対して、拒否権の発動も辞さないことを表明し、牽制)。
2に関しては、S&Pの8月の米国債格下げは色々と非難されましたが、「結局その判断って正しかったんじゃん!」って感じで、Moody'sやFitchも追従して格下げることも有り得ます。そうなった場合、また為替・株式市場など、広範にわたる悪影響が懸念されます。

また、これとは直接的な関係はございませんが、オバマ大統領が9月に発表した、給与税(payroll tax)減税の延長を含む、景気・雇用対策も、与野党の対立から成立の目途が立たっておりません。
また、昨日はQ3GDPも2.5%⇒2%に下方改定されましたし、ちょっと米国も暗いニュースが相次いできました。
それを受けて、FTでこんな記事が。
Obama reopens debate on US stimulus
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/7a86a3bc-152e-11e1-b9b8-00144feabdc0.html#axzz1eRigpaZR

欧州不安・アラブの春・東日本大震災・米国債格下げなど、2011年は近年稀に見る激動の年でしたが、まだまだ一波乱ありそうですね(*´ω`*)
posted by あうあう at 16:33| Comment(0) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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