2012年05月21日

「異業種交流会」というものに対する雑感

洋の東西を問わず、異業種交流会というのは意識の高いビジネスマンや学生の間で人気だと思います。
僕も、友達に誘われて、付き合いで1回か2回ほど行ったことがあるんですが、まあいずれも、若い女性と楽しく会話できたので、なかなか楽しかった記憶があります。

ただ、真面目な話、そこで得られる人脈とか情報といったものが、どの程度、今後のビジネスや人生で役立つのかというと、よく分からなかったりします。

というのも、信用というかソフトパワーのある人にとっては、そういうイベントに出向かなくても色んな人が「会いたい」って言って集まってくるため、人脈や情報網は勝手に広がるものなんですよね。
逆に、そういうことの無い人が、ビジネス交流会にお金を払って、世間話して名刺交換だけして終わりってことになってる気がします。
(そうなると、異業種交流会に顔を出すこと自体が、マイナスのシグナルとなって、交流会そのものがレモン市場化するのは経済学的に必然です・・・((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル)

以前顔を出した交流会で、海外通っぽい人と少し会話したのですが、
「ミャンマーはハイパーインフレが止まらなくて、ビジネスでの進出はオススメしないね」
なんてこと言ってて、いやはや、ここ数年のミャンマーの物価コントロールは立派なもんだと思うんですが、異業種交流会で得られる情報の質・価値といったものは、こういう些細な会話に象徴されてるのかもしれません。
さらに言えば、周りから凄い人に見られようとするあまり、この人のように背伸びして事実に反することを言うのは、その場は取り繕えるかもしれませんが、中長期的には何も良いことありません。信用という財産を一気に失うだけです。

僕は、生きていく上で、いろんな人に出会って刺激を受けることは、もちろん大切だと思っています。
ただ、その方法が、金を払って、どのレベルの人たちが集まるのかも良く分からないイベントに参加して、手当たり次第に名刺交換というのはどうかなという感じがします。
それよりは、色んな分野の然るべき人が、わざわざ自分に会いに来るってぐらいのレベルを目指した方が良いと思います。

何事にも王道なし、ですが、僕は真面目に勉強して、真面目に仕事に励めば、結果は後から自ずとついてくるものだと信じています。真面目に仕事をしている時に出会った人たちとは、5000円払って出会った人たちよりも、はるかに有益な人間関係を形成できています。「類友」というのは、よく言ったもので、チャチなお金で買える人脈なんてものは、砂上の楼閣に過ぎないのかもしれません。

(蛇足)
最近見た映画、「ゴッドファーザーPartII」は、この件に関連し、考えるところがとても多かったです。
主人公のヴィト・コルレオーネは、信念を持って真面目に仕事をしていたら、人脈も愛も富も権力も、全てを手に入れたのです。
ゴッドファーザー PartII <デジタル・リストア版> [DVD] / アル・パチーノ, ロバート・デュバル, ロバート・デ・ニーロ, ジョン・カザール, ダイアン・キートン (出演); フランシス・フォード・コッポラ (監督)
posted by あうあう at 23:45| Comment(0) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月27日

Doing what it does best

年度末なので一本上げておきます。

通勤電車で座れない時は、荷物を荷棚に上げて、先月入手したKindle touchで色々読むのが習慣になっています。
最近は洋書は全く買ってなく、専らEconomistですが(´・ω・`)

その今週の社説で、"Britain's budget This way, sir"というのがありました。
http://www.economist.com/node/21551067
英国のオズボーン大蔵卿の2012年度予算案がなかなか宜しい、という内容なのですが、
記事中の小見出し、Doing what it does bestというのがなかなか印象的なフレーズでした。
つまり、「一番うまく出来ることをやれ」と。

英国が世界に冠絶した強みを持つのは、金融業や対内直接投資(=端的に言えば、グローバリゼーションの果実)であり、
サブプライム金融危機があったからといって、今更、「虚業を脱して製造業にシフトするぞ」だの「大企業よりも、可哀想な中小企業を優遇しよう」だのいうのは、ナンセンスであるということを言っています。

僕は、これは非常に示唆的な言葉だと思いました。
というのも、人というのは、何かショックがあると、必ず思考の針が極端に振れる傾向があると思われるからです。
例えば、日本で起こったニュース的な出来事を考えてみると、姉歯マンション耐震偽装や、コンニャクゼリー、狂牛病騒動、原発事故、AIJなど、色々ありましたが、これら全て、後に規制強化の方向に向かいました(現在進行中のものも含めて)。

その良し悪しはここでは言及しませんが、それでも、やれ日本の原発安全神話が崩壊したからといって、じゃあ日本の原子力技術は本当にpoorだったのかとか、あらゆる点について、一度立ち止まって考えてみる必要があると存じます。
何らかのショックによって、思考の針が極端に振れることで、本来の"what Japan does best"を忘れてしまうことを、僕は大変懸念しています。

また、これは個人レベルでも役立つ格言だと思います。
よく言われることですが、やはりある程度の年齢(大学生ぐらい?)になったら、自分の一番の強みを伸ばすことに専念した方が良いように思われます。
試験勉強の場面では、自分の苦手を潰すことが重要課題ですが、人生においては、苦手なことを懸命にやったところで高が知れています。
比較優位の原則が示唆するように、自分が一番得意なことに専念した方が、はるかに費用対効果が良いのではないでしょうか。

もちろん、色々な勉強や経験をして、視野を広げることも大事だと思います。
自分の本当に得意なことが見つかっていない可能性もありますし、見えない選択肢が見えてくるようになる可能性もあると思います。
それでも、不得手なことに拘泥してもしょうがありません。得意なことを極めましょう。

たった1つのフレーズから、ここまで妄想を広げて書いてしまいました(*´ω`*)
posted by あうあう at 21:47| Comment(0) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月13日

製造業と非製造業

製造業と非製造業に関して徒然なるままに。

以前より、
「製造業は途上国の産業であって、ものづくりに拘泥する日本は周回遅れだ」
みたいな言説がネット上で跋扈してて、それがさらに、今般のエレクトロニクス企業の決算総崩れによって、
「やっぱり日本は、サービス業とか金融とか、非製造業種に立国した経済構造を目指すべきだ」
的な感じでエスカレートしそうな昨今、
果たしてそういう極論に、無条件に飛びついて大丈夫なのかという問題意識。

もちろんわが国のサービス産業の生産性の低さは以前より指摘されておりますし、
規制改革等を通じて、これらの産業を伸ばす余地は沢山あると思います。
特に接客業では、生産性に計測されないホスピタリティの部分で、高い国際競争力を持ってるのも確かです。

ただ、それだけを理由に製造業をdisるのって何か変だよねっていう。

先月、オバマ大統領が一般教書演説において、「製造業の復活」を目指す姿勢を鮮明にしたことからも推察されるとおり、
先進各国が世界的な低成長のフェーズに突入している今、求められるのは、
@そこそこ儲かって
A持続可能性が高くて
Bなるべく数の多い雇用が確保される
ような業種なんじゃないかなと。
そうなると、上記3条件を満たしているのは製造業ということになる。
(最近話題のフェースブックなんかは、Bが全然駄目だと。)

製造業は、大勢の人員を必要とする上、給与などの待遇面もあまり差がつきにくく、長期雇用慣行にも合理性がある。そうなると、安定した雇用を提供することができる。その点で、中間層の雇用を吸収する力が十分にある。
ところが、製造業の仕事は、コストの安い新興国に奪われつつあり、先進国経済の中心はサービス産業に移りつつある。これをどうしようもないと捉えるか、それとも、もうちょっと立ち止まって考えるか。
そういう論点なんだと思います。

ここ10年、日本では製造業は雇用者数を減らしまくって、一方で非製造業が雇用者数を増やしているのも事実。だけども、金融とかITとか、医療とか、先進国の新たな成長モデルとして期待されてるような分野では、専門性によって雇用者の待遇に大きな差が付いてしまうので、どこまで中間層の雇用を吸収できるのかなと。
そして、「中間層の没落」をいつまでも是認していると、資本主義の根底に関わる、民主主義や市場経済も揺らいでしまいますよねって。

*参考*
溜池通信 http://tameike.net/pdfs8/tame487.PDF

<蛇足>
1.
確かに、日本のGDPにおけるサービス業の寄与は結構大きいけど、
それでも、「鉱工業生産指数」に比べて「第三次産業活動指数」は、あんまりGDPの動きを捉えてなくて、
やっぱり経済活動の出発点には、製造業の生産があって、そっからの所得があって、そして派生需要としてのサービス業への需要があるんじゃないかなと思うところであります(仮説)。

2.
米国ではOWSで中間層の危機が取りざたされて、日本政府もなんかそれに迎合して「分厚い中間層」とか言い始めてますけど、中間層の危機なるものを危惧するような状態にあるとは、到底思えないんですよね。
例えば、エコカー減税とかエコポイントの期限前に、あそこまで耐久財の駆け込み需要が起きるなんてのは、分厚い中間層が存在してなきゃ有り得ない現象ですし。(まあ、足元の若年者失業の増加は、将来のその可能性を示唆するので楽観するわけではありませんが。)
なので政策的には、所得再分配で分厚い中間層を復活させましょうと言う前に、既にある分厚い中間層の経済活動を活性化させましょう、の方がよっぽど正しいような気がします。

うーん難しいですね(´・ω・`)
posted by あうあう at 22:49| Comment(0) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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